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つたえること・つたわるもの

 12月13日(水)にアップした連載コラム「つたえること・つたわるもの」№174をお届けします。「かなしみ」によりそう、「おもい」のちから。「大悲」は風のごとく。


 今回のコラムは、去る10月21日に開催された「第33回中原寺文化講演会」で、講師の若松英輔さんが、◆五つの「かなしみ」と◆十二の「おもい」という漢字をできるだけ書いてみてください、といわれましたが、恥ずかしながら全部は書けなかったことから、白川静の字書三部作のうち、字源辞典の『字通』と古語辞典の『字訓』を手がかりに、リターンマッチ(リベンジ)をかけたものです。これらの「かなしみ」と「おもい」、やまとことばの「かなし」と「おもふ」を書き出しながら、コラムのタイトル(前半)【「かなしみ」によりそう、「おもい」のちから。】をつくりました。  文中に引用した『南無阿弥陀仏 付心偈』(柳宗悦著)の【悲しさは共に悲しむ者がある時、ぬくもりを覚える。悲しむことは温めることである。悲しみを慰めるものはまた悲しみの情ではなかったか。悲しみは慈(いつくし)みでありまた「愛(いとお)しみ」である。】や、『大悲風のごとく』(紀野一義著)の【大悲は風のごとくに来(きた)る。われわれの気づかぬところから微風のごとく吹き起こり、空を渡り、いつのまにかわれわれをつつむのである。はじめその音は空しくきこえることもある。しかし、いつか、人は、空しさの奥に大悲が輝いていることを知るのである。流した涙がまことの涙であり、悲しみが純粋に深いものであれば、泣くということが泣くだけに終わることはない。】から、やはりコラムのタイトル(後半)【「大悲」は風のごとく。】が出てきました。

お時間のあるときに、お読みください。

☆原山建郎☆


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