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心を持って心に向かうナースでありたい

更新日:7 日前



 「残しておきたい7人のコラム」から、村松静子さんの「起業家ナースのつぶやき」を紹介します。


 

vol. 2 「心」を思う その2

2001-9-5


 人の心は傷つきやすい。その傷が深くなりすぎると、強い不安感やパニック発作を起こす。その状態が長く続くと、ケアに加え、本格的なキュアが必要になる。大きな事件が目立つ今の時代、心にどう立ち向かうかが問われている。


 先日の新聞記事「安楽死選択 心の軌跡 ~ オランダで亡くなった日本人女性の日記出版」、安楽死を選択したネーダーコールソン靖子さんが、亡くなる10分前まで約2カ月間書き続けた日記が出版された。


 「痛みや症状が極限に達したときではなく、冷静で心身の安定した、心落ち着いた幸福な雰囲気の中で安らかに逝きたい」と願う靖子さんは、医師や夫と治療の方法を話し合い、自分を奮い立たせてポジティブに生きてきた。


 手術や放射線治療を繰り返し受けた。しかし10年後、背骨にまで転移し、完治が難しくなった。その頃から「死」を意識し、安楽死について考えを巡らせていく。そして、家族や友人と晩餐を楽しんだ夜、靖子さんは死を選択し、52歳で逝った。


 靖子さんの「安楽死」の選択は決して安易なものではなかった。確実に訪れる死を意識しての生活には想像を絶する苦悩がある。病気としっかり向き合って生き続けた靖子さん、それを最期まで支え続けたご家族、家族の温もりと愛が伝わってくる。


 人の心は傷つきやすいが、人の温もりや愛によって癒され、強くなれる。ケアの根底には、優しさや温もりが求められる。ケアの担い手と受け手の間に感情が交流すると、それらはより一層の価値を生み出す。心を持って心に向かう、そんなナースでありたい。


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