遠藤周作の「病い」と「神さま」目次
- 5月23日
- 読了時間: 12分

原山建郎氏の新作『遠藤周作の「病い」と「神さま」』の目次です。2025年10月29日から、2026年5月16日まで、シリーズでお届けしてきました。振り返って、皆さんの心に残った言葉を見つけるのにお役立てください。
6月6日に第7章の6と第8章の4を追加しました。
『遠藤周作の「病い」と「神さま」』 目次
プロローグ
第一章 遠藤周作の人生には、「病い」と「神さま」がありました
☆ 「天」は父なる〈光〉、「大地」と「海」は母なる〈揺り籠〉
☆ 聖書に書かれたヨルダン川、北米大陸を南北に貫くミシシッピ川
☆ 踏んだ人の足の跡が残る「紙の踏絵」を、手術前の病床で見る
☆ 遠藤さんは上顎がんの疑い、友ちゃんは骨髄がんであと一カ月
☆「友ちゃんの癌」
☆「君はひとりじゃないんだよ」
☆「安らかな昇天を祈って」
☆ 東西医学の医師、治療師との対談—―『治った人、治した人』
☆ 遠藤周作物語の幕開けは、悲しみのヴェールに包まれていました
☆ 戦後初のフランス留学も、突然の血痰、肺結核で、無念の帰国
☆「俺はもう光の中に入った、おふくろにも兄貴にも逢った……」
☆「遠藤周作とすべてのキリシタンのための追悼ミサ」
☆「転生」ということばで、「復活」の意味を伝えようとした
コラム1 遠藤さんからの電話
第二章 僕が神を棄てようとしても、神は僕を棄てないのです。
☆ 遠藤さんが描く「神さま」には、四つの段階がある。
☆ 最晩年の小説『深い河』に登場する、三人のボランティア。
☆ 人々を包んで河が流れている。人間の河。人間の深い河の悲しみ。
☆ カトリック教会から、『沈黙』が「禁書扱い」されたこともある。
♠ マハトマ・ガンジーのことば 1
☆ ユング心理学――グレート・マザー、サムシング・グレート。
☆ 玉ねぎの麟片に宿る、神の〈いのち〉を見落としていないか。
☆ 救急・救命だけでなく、「救死」という視点も必要である。
☆ ヤクザの遠藤は〈シテ〉、ガストンが〈ワキ〉を演じる『おばかさん』
♠ マハトマ・ガンジーのことば 2
☆憎しみは、相手に執着があるから、相手を憎むのではないか。
☆「あたし、神さまなど、あると、思わない」
☆ 「神さまは、愛の行為しかなさらない」
☆ 「あなたの息子に、私の足をあげたい」
☆ 「奇跡」とは、立てない足が「立つ」ことではない。
♠ マハトマ・ガンジーのことば 3
☆ 「あなたは、ヨブと同じね」
☆ 突然、暴風のなかから響く、主ヤハウェの大音声。
☆ 花びらは散っても 花は散らない 形は滅びても 人は死なぬ
♠ マハトマ・ガンジーのことば 4
コラム2 揺るぎなき健康、揺らぐ生命。
第三章 日本で発芽した「ひと粒の麦」――キリスト教の「実生化」
☆キリスト教作家、三浦綾子、遠藤周作が試みた、キリスト教の「実生化」
♠ マハトマ・ガンジーのことば 5
☆漢字の「許し・赦し」ではなく、ひらがなの〈ゆるし〉
☆陽子の「遺書」
☆一度は死を選んだ陽子に訪れる、たましいの再生と「ゆるし」。
♠ マハトマ・ガンジーのことば 6
☆「相手への思いはそれが祈りだから、必ず相手の心に届くのよ」
☆ なぜ神は黙っているのか
☆『沈黙』は禁書扱い、ノーベル文学賞も逃す。
☆ 踏絵を踏み、パードレ(司祭)を売ったキチジロー。
♠ マハトマ・ガンジーのことば 7
☆特攻機攻撃という名の「自殺」をはかる。
☆これは戦争を早く終わらすための手段だ。
☆囚人の身代わりを申し出たコルベ神父
☆アメリカ兵捕虜の人体実験をモデルにした『悲しみの歌』
☆「わがこころのよくてころさぬにはあらず」
☆「西部戦線異状なし、報告すべき件なし」
♠ マハトマ・ガンジーのことば 8
コラム3 遠藤さんの宿題、二十年目の報告。
第四章 「心あたたかな医療」――患者のプロ、遠藤さんの願い
☆「医者が医学のプロなら、私は患者のプロです」
☆第一回 治療だけでなく 心のなぐさめも
●病人の孤独や苦しみに神経を使っていない。
☆第二回 病院は当然でも 辛く響くのです
●尿検査の紙コップを持って歩くのが恥ずかしい
●患者の名前で呼ばずに、受付番号で呼んでほしい。
●診察中の会話が「中待合」に筒抜けです。
☆第三回 納得できる痛みなら 耐えられる
●なぜデータのためだけに苦しい検査をするのか。
●患者と心をかよわせる本当の名医。
☆第四回 重病人のための 家族用宿泊所を
●病院(と同じ敷地に)に家族の泊まれる場所がほしい。
●病院にチャペルや瞑想する部屋がほしい。
☆第五回 苦痛や悩み聞く 専門家がほしい
●患者の訴えに耳をすまして傾聴する。
●大病院に傾聴ボランティアの導入を。
☆第六回 あたたかい病院 みんなで作ろう
●医学は宗教や文学と同じ人間学でもある。
♠ マハトマ・ガンジーのことば 9
☆「日本の『良医』に訴える――六つの願い」
①医師は診察の折、患者の病気の背景にはその人生を考えてほしい。
②患者は普通の心理状態にないことを知ってほしい。
●「生活の顔」と「人生の顔」がある
③無意味な屈辱や苦痛を患者に与えてくださるな。
④患者の夜の心理をもっと考慮してほしい。
⑤患者の家族の宿泊所や休息所がほしい。
☆入院患者の事前宿泊、付添いの家族が泊まれる宿泊施設
☆日本のマクドナルド・ハウスは、全国に十二カ所ある。
⑥心療科の医師をスタッフに加えてほしい。
♠ マハトマ・ガンジーのことば 10
コラム4 遠藤さんの序文、授業という使命。
第五章 一九八六年秋、東大病院の『「入院案内』が変わった
① 上意下達の命令口調を避けて、語りかける口調にする。
②むずかしい漢字を減らし、やさしいひらがなを用いる。
③禁止口調をできるだけ避けて、やわらかい表現を心がける。
④冷たい感じの官庁用語を避けて、日常語を積極的に用いる。
⑤入院患者の「孤独」や「不安」をやわらげる表現を工夫してほしい。
⑥新しい項目の追加、その一――「医学部附属病院としてのお願い」
⑦新しい項目の追加、その二――「インフォームド・コンセント」
☆ 心あたたかな「ことばの魔術師」
💛 マザー・テレサのことば 1
☆患者のことを考えた医療の立場をはっきりさせたい。
☆医師と患者の信頼関係が、治療上の良薬となる。
💛 マザー・テレサのことば 2
☆医師の指示に慣れすぎて、主体性の発揮が不足している。
☆医師を攻撃・排除することが、看護職の「主体性」ではない。
💛 マザー・テレサのことば 3
コラム5 〈ことば〉は薬、遠藤マジック
第六章 遠藤さんの遺言――「心あたたかな病院がほしい」
☆患者の心理を学びながら、傾聴ボランティアをめざす。
☆知恵のない善意は、相手の心を傷つける。
☆グループの理念「四つの願い」、ボランティア活動で「心がけたいこと」
☆「捨て石にはなりたくないが、踏み石には喜んでなろう」
❤ マザー・テレサのことば 4
☆「○月○日の○時、○○に来てくれんか」
☆病院ボランティアの活動を開始するまでの準備期間。
☆「奥川の心臓病は、神様の贈り物だよ」
☆えんどう豆のサヤと豆粒のロゴマーク。
❤ マザー・テレサのことば 5
☆ 「視覚障害者の自由な外出を願って」
☆第十三回ヘレンケラー・サリバン賞を受賞。
❤ マザー・テレサのことば 6
☆遠藤先生からいただいた「宿題」
❤ マザー・テレサのことば 7
☆「人間とは悲しいものだな」
☆「病院の日常」感覚、「患者の日常」感覚。
❤ マザー・テレサのことば 8
☆ 病院が大きく変わり始めた。
☆ アメニティが病院の顔をつくる。
☆ 生きる望みをとり戻した。
☆ 患者からのささやかな願い
☆当てにする、当てにされる。
①病院コーディネーターが機能しているか
②オリエンテーションがなされているか
③病院独自の教育プログラムがあるか
④病院チームに受け入れられているか
⑤だれでもできることから始められるか
❤ マザー・テレサのことば 9
コラム6 患者の孤独を癒す――「病院はチャペルである」
第七章 「心あたたかな医療」を支える〈旅の仲間たち〉
☆遠藤さんの素人劇団、「樹座」のオーディションを高熱のため欠席。
☆「アルファベットのFのあとは」、「あっ、Gだ」
❤ マザー・テレサのことば 10
☆「おつらいですね」、「ありがとう」
☆英国のセント・クリストファー・ホスピスで研修を受ける。
☆「それを作ってください」「わかった。きっと作ります」
❤ マザー・テレサのことば 11
☆「病院」から「街(在宅)」に飛び出したプロナースたち。
☆メッセンジャーナース、「つないで・つむぐ」心とわざ。
💛 マザー・テレサのことば 12
☆第三十七回日本東方医学会で行った教育講演
☆「上医医国、中医医民、下医医病」
☆「医(醫)」と「疾」を、中国の古代文字で調べる。
💛 マザー・テレサのことば 13
☆「死」を患者・家族・医師――三つの視点から見てみる。
●主人が残してくれたもの
●心あたたまる医療
●投書を拝見して
☆「在家でカルカッタ修道院を作りましょう。修道女は私一人」
❤ マザー・テレサのことば 14
コラム7 「心あたたかな病院」キャンペーン
<追加02>6、ラポールがある野の花診療所。――徳永進さん
☆ターミナル・ヒーリング――患者とその家族から「つたわるもの」。
☆ターミナル・ケアとターミナル・キュアを、病態に応じて組み合わせるホスピス・ケア。☆ラポールをもてる人、自然体の良医、徳永進さんのホスピス・ケア。
●ラポール
●成長する
●「死生観」と「死生感」
●「シーツの道」
●「患者さんの話を聴く医療」
◇コラム8 九十年の漆黒の闇、深い悲しみの底。
6月6日に追加しました。
第八章 遠藤さんの宿題――「泣いて生まれて、笑って死ぬ」
☆「延命を目的とした医療措置」の選択を迫られる家族
☆「御臨終ですから、どうぞお入りください」
☆千葉県医師会が作成した『わたしのリビングウイル』
♣ エリザベス・キューブラー・ロスのことば 1
☆死に方とその時期くらい自分で選びたい。
☆「尊厳死」、「安楽死」、「平穏死」、「自然死」――それぞれの「死の迎え方」
☆「よき死」とは、「よき生」を生き切って、あとは「お任せ」
☆「リビングウイル」は、〈いのち〉の遺言状。
☆死んでも死なぬ、永遠の〈いのち〉を生きる。
♣ エリザベス・キューブラー・ロスのことば 2
☆マイナス思考、ネガティブシンキングにも目を向けよう――五木寛之さんの提言。
☆〈いのち〉をきたえる健康法から、やしなう〈養生法〉へ。
☆「生」と「死」は、一枚のコインの表と裏のようなもの。
☆阿形で生まれ、吽形で息をひきとる。
☆禅のことば「啐啄同時」は、お浄土からの「往相の呼応」
♣ エリザベス・キューブラー・ロスのことば 3
<追加01>
☆ 医学的「認知症」の時代から、考える「認知症ケア」の時代へ
☆「ケア(介護)」、「キュア(治療)」
☆「コントロール(制御・管理・支配する)
☆「バリデーション・テクニック」には、解決に至る「4つのステージ」がある
☆「散らない花をきょうも生きる。「認知症の人」という〈いのち〉の物語。
♣ エリザベス・キューブラー・ロスのことば 4
6月6日に追加しました。
☆「病いる」――「老い」を演じた名優・緒形拳のことば。
☆ 産まれることと、死ぬこと。「いのちの臨界点」ということば。
♣ エリザベス・キューブラー・ロスのことば 4
☆「医師と取材記者」から、〈患者とその家族〉となる。
☆「人間の尊厳を冒していると思わない、きみ」
●死ぬ時機を逸する患者
☆認知症と食道がんを発症した夫の「看取り介護」
☆何よりも必要だったのは、「愛情を培う努力」だった。
♣ エリザベス・キューブラー・ロスのことば 5
☆自然死(ナチュラル・ダイイング)によくみられる〈お迎え〉現象
☆自然な〈お迎え〉を、〈からだ〉が生理的に準備する。
♣ エリザベス・キューブラー・ロスのことば 6
☆「細胞の壊死」、「細胞のプログラム死」、「細胞の寿死」
●「ネクローシス」
●「アポトーシス」
●「アポビオーシス」
☆〈お迎え〉か〈せん妄〉か――とにかくその患者と対話してみる。
☆「コハガラナクテモイヽ」という「道しるべ」を立てる。
☆ 3.11の直後に開設された「臨床宗教師」養成講座
☆「南ニ死ニサウナ人アレバ行ッテコハガラナクテモイヽトイヒ」
♣ エリザベス・キューブラー・ロスのことば 7
コラム8 死では終わらない物語、傾聴の護美箱。
※文中に引用した「♠ガンジーのことば」、「💛マザー・テレサのことば」、「♣エリザベス・キューブラー・ロスのことば」は、『ガンジーの言葉』(マハトマ・ガンジー著、鳥居千代香訳、岩波ジュニア新書、2011年)、『ガンジー自伝』(マハトマ・ガンジー著、蠟山芳郎訳、中公文庫、2004年)、『マザー・テレサ 愛と祈りのことば』(ホセ・ルイス・ゴンザレス・バラド編、渡辺和子訳、2000年)、『マザー・テレサ 愛のことば、祈りのことば』(マザー・テレサ著、ルシンダ・ヴァーディ編、清水紀子訳、2010年)、『死ぬ瞬間 死とその過程について』(エリザベス・キューブラー・ロス著、鈴木晶訳、中公文庫、2020年)、『ライフ・レッスン』(エリザベス・キューブラー・ロス、デーヴィッド・ケスラー共著、上野圭一訳 角川文庫、2005年)などを参考にしました。
「プロローグ・エピローグ」の語源
★英語のprologue(プロローグ)は「ギリシャ語の pro (前の) + logue (言葉)」が語源で、エピローグ(epilogue)はプロローグの対義語(反対語)で「ギリシャ語の epi(後の) + logue(言葉)」が語源です。
★ちなみに、ギリシャ神話に出てくるPromētheús(プロメテウス)は、やはりギリシャ語で「pro (先に、前に) + mētheus(考える者)」と分解でき、「先見の明を持つ者」「熟慮する者」の意。同様に、弟のEpimētheus(エピメテウス)は「epi(後に)+ mētheus(考える者)」と分解でき、対比的な命名となっています。


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